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最高裁判所第二小法廷 平成7年(オ)1731号 判決 1999年12月17日

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別紙当事者目録記載のとおり

右当事者間の東京高等裁判所平成四年(ネ)第二三九〇号雇用契約上の地位確認等請求事件について、同裁判所が平成七年五月二三日に言い渡した判決に対し、上告人らから上告があった。よって、当裁判所は次のとおり判決する。

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理由

上告代理人葉山岳夫、同菅野泰、同清井礼司、同内藤隆、同阿部裕行、同鈴木達夫、同藤田正人、同一瀬敬一郎、同大口昭彦、同森健市、同遠藤憲一の上告理由について

原審の適法に確定した事実関係の下においては、原審が、日本国有鉄道改革法二三条二項所定の名簿に記載されず同条三項による採用通知も受けなかった上告人らにつき被上告人との間で労働契約関係が存在するとすべき理由はなく、この理は被上告人の職員となることを希望した者の数が同法一九条一項所定の基本計画に記載された被上告人の職員となるものの数を下回る場合であっても変わるものではない、また、被上告人の設立委員が不当労働行為、不法行為を行ったということもできないと判断したことは、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。右判断は、所論引用の判例に抵触するものではない。論旨は、違憲をいう点を含め、独自の見解に立って原審の右判断における法令の解釈適用の誤りをいうか、若しくは原判決を正解せずにこれを非難するか、又は原判決の結論に影響のない説示部分を論難するものにすぎず、採用することができない。

よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 北川弘治 裁判官 河合伸一 裁判官 福田博 裁判官 亀山継夫 裁判官 梶谷玄)

当事者目録

上告人 高石正博

上告人 林熊吉

上告人 中村仁

上告人 角田清明

上告人 林利明

上告人 相原照二

上告人 江口治男

上告人 中村俊六郎

上告人 塩崎昭廣

上告人 多田正雄

上告人 伊藤隆

右一一名訴訟代理人弁護士 葉山岳夫

菅野泰

清井礼司

内藤隆

阿部裕行

鈴木達夫

藤田正人

一瀬敬一郎

大口昭彦

森健市

遠藤憲一

佐藤昭夫

被上告人 東日本旅客鉄道株式会社

右代表者代表取締役 松田昌士

右訴訟代理人弁護士 西迪雄

向井千杉

富田美栄子

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